アダルトチルドレンと依存について

アダルト・チルドレン

元々機能不全家族で育った子どもが大人になり、その他もろもろの共依存にまみれながら生きずらさを感じている状態といえば伝わるだろうか。
それほどまでに幼少期に受けた大人からの多くの対応には、人生を揺るがすほどの影響力と責任が潜んでいるといえよう。

枠組みはどこで育つのか

子どもたちの一番近くにいる存在によってそれが形成されるといっていいだろう。大人は子どもの身近にあるモデルとなっている。子どもたちはそのモデルからルールや枠組みを学び、思考に至るまで似た様になることがある。
しかし、それは悪いことではなく、それぞれが育ってきた環境の一つであり、それが本人としての当たり前であることも同時に忘れてはいけない。

そもそも機能不全家族ってなに?

それはまさに、家族としての機能が充分に果たせていな状態の家族。家族の在り方は様々で、どれが正解でどれが間違っているかという問題ではなく、少なくともACの子どもたちは、生き生きのびのびと過ごすことができず、大人に対して必要以上に従順であったり、従順にせざるを得ない状況で育ってきた人たちを指すものと言えばイメージできるだろうか。
普通の大人であれば、その理不尽さに反発したり反抗したり、また自分ではなんとかならない問題などは周りの力を借りるなどの賢い選択をするかもしれない。しかし、アダルト・チルドレンは、絶対的な大人の力に抵抗できず、その現実を受け止めるしか生きていくすべがないかのように思い込み、一種のトラウマ状態になってしまう。そのトラウマ体験は、心を深くえぐり、大人になっても抱え続けてしまう人も少なからずいる。
まさに彼ら彼女らはなんとか生き抜いてきたサバイバーと言える。

その影響

子供の頃に与えられた傷つき体験の影響は、大人になっても後遺症として残り、その人やその人の周りの人間をも傷つけることがしばしばある。特に、このアダルト・チルドレンなどの機能不全家族の影響をモロに受けた世代の人達に注意しなければいけないこととして、世代間伝達がある。
そうである。このアダルト・チルドレンの問題は脈々と受け継がれてしまうものでもある。

依存の背景に潜む・・・

まさに依存の背景にはこのような家族関係の根深い物語が関係してくる。親自身の依存の問題が子どもに多大な影響をもたらす。親の苦しみが子どもに受け継がれている・・・なんともひどいスパイラルだ。子どもは親をかばい何もなかったかのように口を閉じる家もあれば、暴力や引きこもりなどの行動として現れる家もあるだろう。機能不全家族の背景にあるアルコールの問題などは精神科等ではインテーク(予診)で重要な情報となる。

その呪縛から解放されるには

まずは問題を認めること。認めるといっても機能不全家族で育ったことを自分の責任として認めるのではなく、影響を与えられた被害者としての自分を認め、しっかりと癒してあげる必要がある。
機能不全になった背景には、その親もまた苦しんできた張本人である場合もある。しかし、それは親も問題であって自分の問題ではないことをしっかりと認めていく必要が治療には欠かせない。薬を飲んだからといって治るものではないことも理解しておかないといけない。(投薬治療を否定しているわけではない。)


受け入れた先にあるもの

自分が弱いからアダルト・チルドレンになったわけではないことを認めることができると、自分の人生を歩む準備ができるようになる。親の人生ではなく、自分の人生を歩むことが大切であり、親自身の問題と自分自身の問題を分けて考えていくことが重要と言える。

 

おわりに

久々の投稿になってしまいました。お仕事の研修と発表が重なりこの一週間はそちらの方に力を入れていました。テーマごとに書くクセはつけているのですが,記事の構成など考えてるとやはり時間がかかってしまいますね。
週末頑張ろう。