大麻問題の落とし穴

この記事を読めば「世界の大麻に関する流れ」がわかります

なぜ今、日本の若者に「大麻」が蔓延しているのか

結論から述べると、現代の若者は「賢く」「合法な中で自分に合った癒し」を見つけようと努力しているからだと私は、専門家として感じています。
あれ?そもそも大麻って合法じゃないよね?
そもそも違法だし、癒しだとしてもダメなものはダメでしょ絶対!
と感じた方は正常な方です。安心してください。
日本以外の多くの国でも、大麻使用は合法ではありません
大麻草から抽出される成分の代表的なものにテトラヒドロカンナビノール(THC)があります。THCはアルコールに似た陶酔感、多幸感、高揚感、他にも幻覚作用を有しており、中枢神経に結合する立派な依存性物質です。一方で、その他の成分であるカンナビジオール(CBD)は、依存性は確認されていないというのが現在の定説ですが、THCに比べて不明な点が多い物質で規制に関しても意見が分かれやすいものです。だからといってCBDも合法ではなく、あくまで不明な点が多い、ややグレーなものだと言われています。(個人的見解を述べるのであれば、現在、承認されていないものならば、限りなく黒に近いグレーだと感じます。)
現在、大麻事犯の検挙人員は、過去最多を更新した昨年と同水準で、覚醒剤事犯を超える勢いで増えています。また、乾燥大麻押収量は前年より減少したものの、300キロを超え、 MDMA等錠剤型合成麻薬押収量に関しても前年よりも大幅に増加傾向が見られます。
このように賢く使うつもりでいた若者が、いつの間にかリスクの高い環境に身を置いてしまったことで依存問題が深刻化しているのが現状だと見て取れます。

いまだに誤解が多い【合法か非合法か問題】

結論から述べると「娯楽目的の嗜好品として合法化している国は、米国(一部の州)、カナダ、ウルグアイ」などの国に限られています。

合法化という言葉から想像するに「誰でも自由に使える」と勘違いする人も多いですが、嗜好用大麻の合法化は当たり前ではありません。例えば、カナダでは嗜好用大麻は栽培、購入、所持、使用は19歳以上に厳格なルールが定められ、未成年による使用は厳しく禁止しています。しかし、カナダ政府は単純所持に関しては、逮捕自体が少年の未来を摘むものであることを考慮し、ごく少量(乾燥大麻5グラムまで)であれば、所持に関しては禁止していません

はい、ここ超重要!
この誤解が薬物使用者にうまく切り抜かれ、都合のいい解釈がされています!

つまり、海外に行けば乾燥大麻5グラム以下であれば合法なんでしょ!
19歳以上であれば嗜好品として使える。ほらみろ!合法ってことじゃないか!

 

身体に良い悪いは別として、そもそも嗜好品として認められていないにも関わらず、あたかもそれが合法であるかのように声高に主張する人には、耳を貸す必要はありません。

ただ、日本大学アメフト部の大麻所持問題について感じることは、

大麻などの単純所持・使用に関して”非犯罪化”の世界の流れに日本が乗り遅れているのは明らかだということ。

日本では締め付けのように感じる大麻問題ですが、世界の大きな流れとしては医療用大麻の合法化の流れが顕著に見られるのは確かな事実です。

合法ではなく、非犯罪化という背景

カナダなどでは罰則(行政罰)という形で未成年者への違法な薬物使用を取り締まる法律があります。違反切符を切られた若者には、大麻予防教育プログラムが用意され、裁判所や検察官からこれらのプログラムを受ける代わりに刑を一部免除させるという減免制度です。諸外国の生涯薬物使用率を鑑みると、若者の未来を考えた場合、”罰”よりも”治療”を優先しながら対応していることが見てとれます。

https://yuruiizonshou.net/%e5%a4%a7%e9%ba%bb-1/

拡大する医療用大麻

大麻草(または、大麻から抽出した成分)は、症状改善や病気の治療薬として様々な場面で活用されています。主に、疼痛(体の痛みに関する不快な症状)の対症療法として処方されることがあり、日本では大麻成分を含む処方薬は活用されにくい現実はあるものの、諸外国では緩和医療で活躍する場面も少なくありません。今後、医療用大麻の合法化はさらに加速度を増していくことは容易に想像できます。

また、大麻から製造された医薬品には、医療上の有用性が認められていることから、医療用大麻を合法化する国は年々増加傾向にあります。治療効果に関して限定的ではあるものの、慢性疼痛の他にも化学療法における吐き気や嘔気治療にも一定の効果を示すことから、大麻成分の有用性の再検討が求められています。

https://www.qlifepro.com/news/20130105/oxford-university-was-at-the-controls-of-the-emotions-rather-than-relieving-pain-effects-of-cannabis-research.html

薬物蔓延は手押しからネットへ

手押しとは、薬物の売人と直接会って取引することを意味する薬物関連の隠語です。X(旧Twitter)やメルカリなどの怪しいアカウントのプロフィールには、このような隠語が多々用いられています。これまでの売人と直接顔を合わせる取り引きから、現在では当たり前のように掲示板やSNS等のDM(ダイレクトメッセージ)、メルカリ等の中古品売買サイトを介してのやり取りも増加傾向にあります。当事者同士のやり取りを仲介するメルカリ等では、内容物に関して把握しきれていないことをいいことに、犯罪の温床になっていることは明らかだと個人的に感じています。

大麻(マリファナ)の隠語には、ハッパ、草、ブロッコリー、ジョイント、ウィード、ハーブ、野菜などがあります。隠語は、その薬物の形状や特徴を表すものが多く、新しいモノが流行するとイタチごっこのように新たな隠語が生み出されます。

https://osaka.vbest.jp/columns/criminal/g_drugs/5124/

まとめ

日本大学アメフト部の寮から見つかった植物片が、警視庁の調べで大麻であることが確認されました。現在多くのマスコミで取り上げられ、大麻の入手経路だけでなく、「おまけ」と称して所持していた覚醒剤についても関係者への聞き取りが進められています。文科省は、日本大学に対して学内の情報伝達が適切に行われていたかどうかを検証するよう”指導”が入ったそうですが、現行の法律の中で学校や企業ができることは、ほとぼりが収まるまで黙っておくしかないのが現状ではないでしょうか。
情報伝達が適正にされても対処に関しては、学校は無策に等しいでしょう。

警察に届けなかった理由について「(学生に)反省させて自首をさせたいと思っていた」と説明していますが、なぜ学校は依存症専門病院適切な相談機関につながなかったのでしょうか。それは依存問題に関して日本や学校教育がいまだに無知であることを証明している発言に聞こえました。

過去の記事でもまとめた通り、依存症専門病院適切な相談機関につながれば【逮捕】以外の結末があったはずです。なぜ学校は学生らの守秘を優先させなかったのか。また、精神保健福祉センターなどの専門機関を誰も教えてあげられなかったことも残念に思えて仕方ありません。今後、依存症治療に関して、医療機関との連携を進めるのであれば、学校や企業の中にも専門職の配置などが求められることでしょう。

https://yuruiizonshou.net/%e3%82%88%e3%81%8f%e8%81%9e%e3%81%8f%e4%be%9d%e5%ad%98%e7%97%87%e5%9b%9e%e5%be%a9%e3%81%ae%e7%82%ba%e3%81%ae%ef%bc%91%ef%bc%92%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%97%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%81%82/

大麻や覚醒剤を使用したとしても、人格がすぐに破綻してしまうわけではありません。私たちが学校などで聞いてきた「ダメ、絶対」の薬物乱用防止教育は現在変わりつつあります。「ダメ、絶対、だけじゃダメ!」という治療につなげるための意味合いが込められていたり、薬物依存からの回復にも力を注ぐ意味も含まれています。

だからこそ、彼らが常習的に薬物を使用していたのであれば「逮捕」ではなく「治療」に結び付けるべきだと私個人としては感じます。なぜなら、きっとそこには「使う理由」や「使わざるを得なかった経緯」が潜んでいると感じるからです。意志の強さだけではどうにもならない依存問題に対して、学校も彼らとの「つながり」切るべきでななく、シームレスな治療構造が今後一層求められるのではないでしょうか。

依存症対策全国センター 自助グループ
https://www.ncasa-japan.jp/you-do/other/self-help-groups/

中部エリア 自助グループ
https://najapan.org/meeting/chubu

https://yuruiizonshou.net/post-227/




摂食障害の治療のための予備知識講座(家族編)

前回の記事【誰にもバレない、摂食障害の治し】に引き続き、摂食障害に関する疑問と周りの家族が気をつけておくべき3つのポイントについて取り上げる

◆家族が摂食障害になった時に絶対にやってはいけない3つのこと
過食嘔吐は無闇に止めちゃいけない
過剰に反応してはいけない
診察室に入ってはいけない

過食嘔吐は無闇に止めると悪化するので行動を制限する考えは捨てなければいけない。じゃあそのまま放っておくのかというとそうではない。家族は見守るしかできないことを心にとどめておく必要がある。見守る=放っておくではない。否定するのではなく、寄り添うことが最善策となる。摂食障害の当事者に淡々と寄り添い、手を差し伸べる準備を常にしておく。

過食嘔吐の回数が急激に増えたとしても家族は動じてはいけない。反対に過食嘔吐が急に止まったからといって一喜一憂してもいけない。家族や周囲の人間が相談につながることで本人が回復しやすくなると言われている。「本人のためにと思ってする説教やアドバイスにはほとんど効果がない」重要なのは、摂食障害患者自身の回復のタイミングを見逃さないこと。(ただし拒食に関しては命に関わるケースもあるため早期介入が必要)

③家族は、通院についていくだけで構わない。診察室には本人から「一緒に入ってほしい」と言われた時のみ入るぐらいがちょうどいい。主治医と何を話したかなど詮索する必要はない。摂食障害は単なる食の異常行動の問題ではない。親や身近な人間が摂食障害をコントロールしようとすればするほどコントロールを失う。食を契機とする家族全体の問題が関わっていることも多いため、家族がやるべきこととやってはいけないことを主治医や医療従事者と確認しておいたほうがいい。

まとめ
家族や周囲の人間は、当事者の異常とも言われる行動と向き合うのが怖いのだと思う。自身の無力感に耐え切れず、説教や行動規制をしてしまう家族も少なからず存在する。
重要なのは「家族の愛で病気は治らない」と受け入れることが大切になる。私は、摂食障害の家族の接し方ひとつで状況がガラリと変わったケースも見てきた。
家族が抱えすぎないことと摂食障害の悪循環から離れるためにも、まずは家族が周りに助けを求める経験を積み重ねるといい。
摂食障害の家族会の雰囲気を肌で感じることや、同じ境遇の人たちとの「共感や分かち合い」を家族が体験することに大きな意味がある。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_eat_sub2.html

 





あなたの子どもをアダルト・チルドレンにしないために

アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、幼少期に家庭内で深い傷付き体験をした子どもたちが大人になった人のことを指す。

よく「大人のような子ども」と誤解されがちだが、ACは「幼少期大人たちの外圧によって、子どもらしい生き方を阻害されてしまった子ども」といえるだろう。

アルコールや薬物に問題を抱える親のもとで育つと、子どもは様々な葛藤の中で生きることとなる。「親が急に怒り出す」、「家庭をかえりみない」、「家族の約束などを守らない」など親中心の生活に振り回されてしまう。たとえその原因が親にあったとしても子どもはそれをなかなか主張することができず、「自分が悪いから」と問題を自分のせいにしてしまう。

たとえトラウマ(心的外傷)のような体験を親から受けたとしても、それを「親のせい」することができず「自分が悪いから」と結論付けてしまうのがACの特徴でもある。

つまり、自分自身の感情を素直に感じる力が、環境によって十分に育たなくなってしまったのだ。

素直に育つことができなかった子どもたちは、周りからすると一見「とても適応している子ども」に見えたり、「素行の悪い不良」だったり、「優等生」だったりする。

家庭内で起こる様々な問題をまるでなかったかのような振る舞いで、大人たちの目を回避したり、反対に集めたりもする。ACは、不遇とも言われる家庭環境で育った人が多く、自分のことよりも周り中心の生活を送る中で自分の能力を十分に出しきれなかった人が多い。

また、ACは恋人やパートナーを選ぶ際に「問題を抱えている人」を選ぶ傾向もある。自分の生きる環境に問題があったほう安心しやすく、そもそも「私には問題がある人が合っている」や「私がしっかりしなきゃこの人はダメになってしまう」など、自己肯定感の低い人が多いもの確かだ。

浮気や暴力、ギャンブルをはじめ、一般の人が避けるであろうと思われる相手を無意識の内に探してしまう。

呪縛から解放されるためには、過去は変えられないことを受け入れることが大切。
また、世代間の負の連鎖を止めるためにも、自分の育ってきた環境自分がこれから作っていく環境は違うのだということを意識することが生きやすさを作り出す。

自分がされたこと、どうにもできなかったこと、本当はこう思っていたことなど心の中を整理し、新しい考え方やこれからの生き方に目を向けることが回復につながる。

過去大変だった自分を十分愛してあげることが、自分の子どもをアダルト・チルドレンにしないための第一歩なのだろう。




AERAの摂食障害の記事がチューブ吐きにまで言及!!

AERAがチューブ吐きに言及!!

先日AERA dotに「管を喉から胃まで突っ込む”チューブ吐き”摂食障害「痩せ姫」たちの危険な夏」と題して記事が出された。

https://dot.asahi.com/dot/2019080800063.html

某有名女優の激ヤセや有名歌手などの背景にあったと推測される「摂食障害」に迫った記事である。

私も以前このサイトで、カショオ(過食嘔吐を繰り返す)女子について書いたとおり、摂食障害の根っこにフォーカスを当てながら、その危険性とどうしてもやめられない葛藤が記事にも描かれていた。

https://yuruiizonshou.net/post-300/

何よりAERAの記事には、チューブ吐きに関することに言及されていたことに大きな衝撃を受けた。

Q,そもそもチューブ吐きってなに?
A,口からホースを突っ込んで胃の中の内容物を排出する行為です。

摂食障害に関して理解が乏しい人にとっては衝撃的な答えだろう。私自身も摂食障害者と関わる中で、チューブ吐きを自発的に答えてくれた患者さんは過去に10人もいなかったと思う。

過食嘔吐(カショオ)の人は、指を突っ込んで吐く割合が多い

ただ、それだと指に吐きダコができてしまう。
※吐きダコとは、指を入れて吐く際に手の甲に傷ができてしまい、繰り返すことによってタコになる状態。やせ細ったモデルさんの手の甲には、タコができている人も見かけられる。(テレビでついチェックしてしまう自分はもう職業病か?)

つまり、指吐きによる嘔吐は、周りに知られてしまうリスクをはらんでいる。また、胃液や胃酸が食道を通るため、喉が炎症を起こしたり顔がむくんでしまったり、ニオイが気になってしまう。さらには、歯のエナメル質が胃酸によって溶かされた結果、歯がボロボロになってしまうリスク、そして何よりも、吐いていることを他者に知られてしまうリスクがある。

吐きダコが残るリスクを避けるためか、指吐き以外にも腹筋を使って吐く方法などもある。チューブ吐きや濯ぎなど、普段聴き慣れない言葉が掲示板やTwitter上でよく飛び交っているのを見かける。

摂食障害に悩む当事者の中には、どんな手法を使ってでも吐かなければいけない強迫的な思いに囚われている人も多い。

過食嘔吐がバレない為に考えられたのがチューブ吐き

チューブといっても医療用ではない。ホームセンターなどで長さの量り売りしているようなシリコン製のホースだったりがソレに使われる。

客観的にホースを咥えている絵を想像すると滑稽だろうが、当事者はその中で苦しんでいるのも事実だろう。喉の内壁を傷付けないように慎重にチューブを突っ込み、ソレを胃まで差し込むのだ。ソレで喉を傷付けないように角を取ったり(面取り)、吐いた後は洗面器等に漂白剤を入れ、つけ込む。掃除が行き届かないホース内部を清潔?に保とうとしている人も過去にいた。

チューブ吐きとは、胃瘻(いろう)とは真逆な発想をもとに、摂食障害を抱える当事者たちが生きるために考え出したもものなのかも知れない。


※この記事を読んだ人はここもチェックしてほしい※


この記事を書く際に、具体的なところまで描くと同時に、リスクも必ず伝えておかなければと思った。ぜひ、ここもチェックして欲しい。
◆摂食障害の予後
◆摂食障害と骨粗鬆症
◆自殺率
◆依存という病気

多くの要因があって吐くことを余儀なくされている当事者に吐くのをやめなさいなどという気は私には毛頭ない。「きっと生きていくためには吐かざるを得ない理由があるのだと思う。

ただ、一人で抱えることは避けたほうがいい。SNSなどを活用しながらチューブ吐きについての知識を得たり、リスクや効果、予後などを調べることをおすすめする。私の記事よりも当事者たちの生の声の方がよっぽど重みがあったり、心に響くだろう。

また、摂食障害は立派な病気だということを認めるところから始めてもいい。淡々と一人で苦しみながら過食嘔吐(カショオ)を繰り返したりするのではなく、いいことも悪いことも話せる場がこの病気にも必要だと思う。それはこのサイトの大きなテーマでもある「依存症」に大きく関わってくる。

本音を言えば摂食障害などの自助グループに足を運び、その苦しさを話し合えばいいと思う。しかし、SNSがこれほどまでに広がった中では、まずSNSを活用するべきだと私個人は感じる。チューブ吐きに関するより具体的な方法はあえて記載しないのでぜひ自分で調べてみるといい。

「摂食障害の偏見が広がってしまう」
「当事者じゃないなら黙ってて」
「娘が変な知識を覚えて真似したらどうするんだ!」
などの不安に駆られた周囲の人間から心ないコメントをよくいただく。これこそが、摂食障害者が抱えている生きづらさそのものなのだろうと感じさせられる。

批判する人の「寝る子を起こすな」に対しては、「あなたが寝ているのだ」と反論したい。摂食障害、過食嘔吐(カショオ)で苦しんでいる人たちは確実にいるのだから。

とにもかくにも、チューブ吐きの記事をきっかけにいろいろつながってみることをおすすめする。

結果、吐いたとしてもそれはそれでかまわない。
今日一日だけ頑張ることを積み重ねていけば解決の糸口は見えてくるかもしれない。
↓厚生労働省みんなのメンタルヘルス摂食障害↓
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_eat.html




不安解消には見捨てられ不安を振り返ろう

見捨てられ不安との付き合い方

誰しも持っている不安や傷つきの感情
喪失感や孤独感に耐え切れなくなる人もいるのではないでしょうか。
災害や人災もしかり。身近な人の死がきっかけとなり、大きな孤独感と向き合う日が来ることだってあるかもしれない。

 

そんな中で今日は見捨てられ不安にスポットを当てます。
見捨てられ不安から相手の本当の気持ちを確かめるために、「相手を試す行動に出る人」は周りにいませんか。

そこに恋愛感情が絡むと、なおさら面倒くさくなってしまう・・・
誰しもそんな甘酸っぱすぎる青春の1・2ページを持っていることでしょう。

 

試し、試され、駆け引き、綱引き。

・・・

みなさんもいくつか心当たりがあるのではないでしょうか。
(え~私は決してそんなややこしい恋愛はしていません。(棒

そんな危ういとも感じられる感情と付き合うには、少しコツがいるようです。

不安を感じながらも前に進める人とそうでない人の違いにはどういうものがあるのか。

見捨てられ不安を感じても前に進める人

相手に巻き込まれない人
不安を分離させて持っておける人
弱い部分をちゃんと人にさらけ出せる人


自他の境界線や問題の分離ができる人は、親密な関係が危機的状況になったとしても、相手に巻き込まれることなく自我を保つことが比較的可能のようです。不安を相手にさらけ出せるということは、援助希求能力(援助を適切に求められる力のこと)があるということですし、不安を溜め込まないことにもつながります。

 

見捨てられ不安を感じると反応してしまう人

白黒思考になり、相手の意見を曲解してしまう人
自分と他人の境界線が曖昧な人
自分の弱い部分をひたかくしする人

 

いわゆる早とちりしてしまい、感情のままに突っ走ってしまうタイプの人でしょう。不安を抱える器が小さく、(不安を抱える許容量が小さいという意味)不安を抱えていられない。すぐ解消したがる人がこれにあたるのかもしれません。特に弱みを人に見せられないということは、他人を信頼することが苦手だということ。自分の偏った考えが偏っているということに気付けなかったり、自他の境界が曖昧になってしまい、依存によって関係が成り立っている人は注意が必要。

 

 

 

そこには関係依存の問題が隠れている場合がある。
所詮恋愛や結婚などは、認められた共依存の成れの果てだと感じる人もいるかもしれません。確かにおっしゃる通りかもしれません。
ただ、お互いにとっていい着地点を目指すことが見捨てられ不安と上手く付き合っていくためのひとつのコツなのかもしれません。
まあ、どうせなら少しでも認められた、いい依存関係健康な依存関係を目指すことも見捨てられ不安からの脱却につながるかもしれません。

まずは、不安に振り回されないことが大切。




精神保健福祉センター

助けを求める場所

このサイトを見ている人たちは,いくらか依存症に関する知識を持っているか,自分の周りにそういう依存に近い人間がいる人か,はたまた当事者たちがほとんどだろう。そうでもない限り基本的にこういうサイトは一般人はあまり積極的に見ない。我ながらなぜこうもニッチなサイトを作ってしまったか頭を抱えるところである。

それはさておき,今回はタイトル通り依存を抱える者が助けを求める場合に,どこにつながることが最善手であるかについて考えよう。

精神保健福祉センター


まず答えはこれである。これに尽きるといっても過言ではない。そもそも依存症に関する治療について専門的に扱う病院やクリニックが日本にどの程度あるかご存知だろうか。一般的な精神科の中では約3割ぐらいが統合失調症に対応していることは有名であるが,果たして依存に関する専門病院はどの程度あるのか。
ズバリ
1割以下である。
そもそも依存症の治療を取り扱う専門病院が日本の中には極端に少ない。
その原因の一つに依存症患者は取り扱いにくく,面倒な奴らが多いという誤解が
多少あるかもしれない。
(私見)ただ,本当は面倒な奴らなのではなく,本人たちは困っているのだということを支援する側が理解しておかないといけない。
多くの人の中に依存症者に関する固定概念が今でもあるのは確かだ。一般市民だけでなく病院などのコ・メディカルに関してもその誤解を払拭できていないスタッフは多いと感じる。
つまり,回復していく上で,
最低限の依存に関する理解者と出会うことが最初のステップとなるだろう。

各都道府県にある精神保健福祉センターの役割は,こうした回復に向けて動き出した当事者や家族に対する最初の関わりを持つ施設だ。精神保健福祉センターは公的機関であり,お金は原則かかることはない。相談に行ったり資料をもらったりと自分が動けば動くだけ支援が受けられる。東京都などの主要都市にはこのようなセンターが2~3つほどあり,随時来所者への支援について相談体制が整っている。(ひとこと電話で予約はしておくとより丁寧に教えてくれるぞっ!)

そもそもどんなところ?

精神保健福祉センターは精神に特化した保健所だと理解していい。多くの精神疾患に関する知識を持ったスタッフが対応し,来所した人の住む家の近くの専門病院を紹介してくれたりする。
依存症当事者は自分の依存の病気に関して否認するものが多く,来所に結びつかない場合も多い。そういった中で,まずは家族が利用できるのもこの施設のメリットといえる。
家族に依存症がいると家族は疲弊している場合が多い。その状況を打破するためにも精神保健福祉センターは治療への第一歩となるだろう。なかには月に1回程度家族会が実施されている精神保健福祉センターもよくみかける。

守秘義務の問題

依存症に関する誤解のひとつに,「家族が違法薬物などを利用していた場合警察に通報されて逮捕されるのではないか。」という不安がつきまとう。
結論から言うと通報されない。
しかし,アルコール酩酊状態や興奮状態,自傷他害の恐れや,命に関わる場合は除かれるが,基本的に精神保健福祉センターでは通報義務はない。
自身が依存の問題を抱えているのであれば安心して話せる場所がそこにはある。

重要なのは当事者や家族が困っているということをしっかりと伝えること
5年ほど前から精神保健福祉センターなどでは,困っている当事者や家族に対して刑事的な罰を与えるのではなく,治療につなげる流れができつつある。だからこそまずは安全な公的機関に頼ることをおすすめする。なぜなら依存の問題は,ひとりでは解決できない依存(アディクション)の反対語は自律や自由などではなく,コネクション(つながり)であることはよく言われているものである。

ひとこと言いたいのは,違法薬物を使って困っている当事者は,やめる気があるうちにシラフのうちにつながることをおすすめする。違法薬物を使ってからだと精神保健福祉センターなどの力を借りようという意識はどこにすっ飛んでしまうからだ。

また,依存に関する専門病院が少ない中で普通の?精神科に行ってしまうと結果的に病気に関して理解されなくせっかくつながった病院で挫折体験を味わってしまう。それだけは避けたい。依存の治療では,治療につながり続けることが回復過程では重要になる。せっかくつながった縁を大切にしてほしい。

今回は割と真面目な社会資源についてつらつら書いたわけだが,たまにはこういうものもいいなと感じた。依存問題を考える上で使える社会資源は使っていったほうがいい。それでも多くの依存症者は失敗を繰り返してしまう。しかし,つながっている人ほど回復に関して一歩も二歩も進んでいるといえよう。