共依存からの抜け出し方

共依存ってなんなのよ実際

今回はアルコールを例に少し語ります。
依存問題を抱える家族が本人に対して「なんとか助けになりたい」と思うことは非常にいいことである反面,巻き込まれリスクが伴う。イネイブリングは家族関係や依存問題をより複雑にし、当事者とその周りの関係を破壊するものになりうる。

「もっと私がしっかりしなきゃ」
「尻拭いは家族がしてあげないと」
「あの人のためだから」
など、一見世話好きで他人思いのこの感情の裏側には、お互いを共依存関係に導く危うい問題が潜んでいる。
お互いがお互いを必要とし、本来の姿ではなくても満たされる関係が共依存の問題には隠れているのかもしれない。

イネイブラーとは

結論から言うと依存問題を維持させてしまう、また強化させてしまう周囲の人のこと。善意でやっている行動、または手助けだと思ってしばしばやってしまう行いが本人の依存をさらに深めてしまいます。まさに共依存の始まりと言っていいのかもしれません。
家族の借金を肩代わりしたことはありませんか?
尻拭いに付き合わされていませんか?
それって本来の関係ですか?

「そんなこといって(怒)
じゃあ本人のことだからほっとけっていうんですか」

と思われる人もいるかもしれません。

はい。その通りです。
問題を継続・維持させている手助けをしていることに気付きましょう。
きつい言葉ですがあなたと本人が話し合うことに大きな意味はないかもしれません。社会資源を活用して周囲の力を借りましょう。
周りに知られたくない。ここだけ収めておきたい。そのような感情がそばにあるならなおさら注意が必要です。
既にあなたはもう巻き込まれているでしょう。
現実を受け止める準備ができなくても依存はどんどん形成されていきます。
いつイネイブリングをやめますか?
相手が大きな問題を起こして手遅れになってからですか?

過剰な期待

過剰な期待はしなくていいです。
そもそも急激に変化することを期待してはいけません。
共依存からの脱却には自立(自律)が課題になってきます。

手を放しましょう。
最低限の関わりは大切ですが、それ以上に背負うことはありません。
避けることが大切です。
巻き込まれるのではなく、適切な距離を持って関わりましょう。

過剰な期待をもったところで相手が変わることはありません。
相手の問題は相手に返す
そして自分も自分らしく生きていく準備が必要です。

つまるところ共依存の問題は一人では解決できないことを知りましょう。
家族のアルコールの問題がもうあなたの手の負えない問題になっていることを認めることができれば他力を借りることが出来るかもしれません。
一度依存症になってしまえば完治はしません。
まずは回復に向けて、周囲の人が安定しましょう。
問題を持っている相手のことにとらわれることなく、自分にも目を向けることが共依存の脱却には必要です。